マンション管理士会任意団体

アンケート調査報告

 

適正化法の施行により各地にマンション管理士の団体が創られているが、その実態とは何か?団体、構成員が求めるものがどこにあるのか?各地のマンション管理士団体を俯瞰しながら、若干のコメントを述べることにする。

尚、根拠になるものは平成151310月時点の各地団体へのアンケートに基づく。

同時点の(財)マンション管理センター登録の団体25団体に送付し、有効な回答を15団体(管理士数700名)の回答を得た。回収率は60%である。

1)図表他の総数は質問により無回答もあり、必ずしも分母が一致しない。

2)アンケートは団体の総意を必ずしも反映していない可能性がある。

3)別表質問肢と一致させたため学会寄稿文とは問い番号が異なる。

4)質問はゴシック体として表現し、大項目は太字とした。

5)○単一選択肢 □複数選択肢  [  ]は入力欄である。 

 

T-貴団体の概要についてお尋ねします。

-1. 団体名    [                             ]       

-2. 事務局所在地 [                             ]

-3. TEL         [             ]      

-4. FAX         [             ]    

-5. E-mail       [             ]

-6. 設立年月    [             ]

-7. 設立趣意    [                             ]

※団体名や住所など基本情報を尋ねた。E-mailアドレスの記載を求めたところ大半が個人所有のアドレスであり、ホームページを団体の情報発信の道具として位置付けするものの、独自ドメインを取得しているところはまだ少数であった。特にメールアドレスについて個人宛が散見され公私の分別という点で問題があるように思えた。

 

U-貴団体の目的等についてお尋ねします。

設立時の考えで最も近い項目を選択下さい。】

 -1-1. 人格 ○任意団体 ○NPO法人 ○社団法人等 ○その他

 -1-2. 目的 ○自己研鑽 ○ボランティア(無償) ○非営利活動(有償) ○業の確立 ○その他

 

[-1-2 現在の目的] 図−1-1 現在の目的

図−1-2 現在の目的:人数構成比

※団体数を分母とすると非営利活動と業の確立、つまり何らかの有償を求める比率が70%を超え、団体構成の諸端においてビジネス志向が伺える。一方、図-1-2での会員数を分母とすると過半に届かず、その他が顕著である。ここでいうその他は自身の方向性や力量が、まだ見定まらないということでもあり、

資格取得の動機として、未経験だが、新たに行いたいと考えた32%、自らの知識を増やしたいと考えた23.8%(マンション管理士とマンション管理職能についての調査 3-1)を併せれば当然の帰着であると思える。つまり、会の発足動機付けは業に対する希望であるが、業そのものが見定まらないというのが実体ではないかと思われる。

また、団体数、会員数各々を分母とすることの差異であるが、会の構成人員が多くなるほど、会員の現状を把握できていないことを予見させており、会内部での考え方、将来像が一致していないのではないかと思われる。

 

 

将来の目標で最も近い項目を選択下さい。】

 -2-1. 人格 ○任意団体 ○NPO法人 ○社団法人等 ○その他

※この問いかけでは任意団体と社団法人化が団体単位数では共に42.86%で大別できた。

 

 -2-2. 目的 ○自己研鑽 ○ボランティア(無償) ○非営利活動(有償) ○業の確立 ○その他

団体の未来像をどう描いているのか問い掛けた結果が以下のグラフである。ここでは人数による構成比を掲げたが、団体数を分母としても同様な比率を持った。

図−2-2 将来の目的:人数構成比

※この問い-2-2は管理士個人の希望とも言える数値が現れている。80%の会員が業の確立を目指すということは別の個人アンケート調査(マンション管理士とマンション管理職能についての調査)をみても現在の職業に対する付加価値や新たな起業として位置付けようという姿勢があり、会の将来像も-2-1から同様に資格擁護、職能の確立の性向が見て取れる。

 

V-貴団体の会員についてお尋ねします。

会員構成を選択下さい。】 注)準会員とは正会員予定者とする。

-3-1. 会員構成 ○正会員のみ ○正会員および準会員

     正会員および賛助会員等 ○正会員・準会員および賛助会員等

 

正会員の要件を選択下さい。】

-3-2. 正会員の資格 ○マンション管理士のみ ○関連有資格者であれば可 ○特に定めはない

関連資格を可としたものが1団体とした以外はマンション管理士にのみで構成されていた。

 

正会員の構成と人数をお尋ねします。】

-3-3. 正会員の構成と人数

@マンション管理士(関連有資格者を含む)[   ]名

A関連資格者(マンション管理士有資格者を除く(複数取得者も1と数える)[   ]名

B上記以外の者[   ]名

回答の全てはマンション管理士という構成であった。

 

-3-4. 正会員の他の有資格

正会員の有資格を全てチェック願います。複数有資格者は各々にカウント

     弁護士[  ]名 □司法書士 □行政書士[  ]名 □公認会計士[  ]名 □税理士[  ]名

     中小企業診断士[  ]名 □ファイナンシャルプランナー[  ]名

     技術士[  ]名 □1級建築士[  ]名 □2級建築士[  ]名 □インテリアプランナー[  ]名

     インテリアコーディネーター[  ]名 □リフォームマネージャー[  ]名 □施工管理技師[  ]名 □電気主任技術者[  ]名

     不動産鑑定士[  ]名 □宅建取引主任者[  ]名 □土地家屋調査士[  ]名

     土地区画整理士[  ]名 □測量士(補)[  ]名

     管理業務主任者[  ]名 □区分所有管理士[  ]名

 

※複数回答であり分母は534名である。管理業務主任者と宅建主任者が多く、受験動機が業際の資格として位置付けられているように思える。

 

-3-5. 団体加入者数 マンション学会[  ]名

残念ながら、この時点では1名しかおらず残念な結果となっている。

なお、会への所属の有無に拘らず、現在の研究会の所属は56名である。

 

-3-6. 賛助会員

賛助会員についてお尋ねします】

賛助会員の制度がありますか? ○あり ○なし

ありと答えた者9団体。なしと答えた者6団体であった。

 

ありの方は以下にお答え下さい。

@     マンション管理士(関連有資格者を含む)[  ]名

A     その他の有資格者・学識経験者[  ]名

B     管理組合に関連のある個人[  ]名

C     消費者団体等その他の非営利団体[  ]名

D     関連協力企業・事業協同組合等営利団体[  ]名

※複数回答であるが、管理組合理事の経験者を賛助会員として参加させていることが管理士の現状を考えるに興味深い結果となった。

 

顧問についてお尋ねします】

顧問の位置付けがありますか? ○あり ○なし

ありと答えた団体は4団体。なしと答えた団体9 そのた未回答であった。

 

ありの方は以下の顧問の方の属性をお答え下さい。 

@     マンション管理士(関連有資格者を含む)[  ]名

A     その他の有資格者・学識経験者[  ]名

B     管理組合に関連のある個人[  ]名

C     消費者団体等その他の非営利団体[  ]名

D     関連協力企業・事業協同組合等営利団体[  ]名

※ありと答えた団体の多くが複数の学識経験者を顧問としていることが分かる。

 

-3-7. 正会員の職業分類

正会員の構成についてお尋ねします。

・主たる生計をマンション管理士業としている方はいますか?  ○いない ○いる[  ]名

ありと答えた者5団体。なしと答えた者8団体及び無回答であった。

 

・上記外でマンション管理士事務所を開設している方はいますか?○いない ○いる[  ]名

ありと答えた者13団体。なしと答えた者1団体及び無回答であった。

 

 ・大規模修繕等のコンサルタント事務所を開設している方はいますか?  ○いない ○いる[  ]名

ありと答えた者7団体。なしと答えたもの2団体及び無回答であった。

 

  ・主たる生計の職業についてお尋ねします。尚、企業の役員は自営として下さい。

1.     管理業      ○自営○会社員 [  ]名

2.     宅建業      ○自営○会社員  [  ]名

3.     建築業      ○自営○会社員  [  ]名

4.     設計監理業  ○自営○会社員  [  ]名

5.     保険業      ○自営○会社員  [  ]名

6.     金融・資産運用関連業  ○自営○会社員  [  ]名

7.     その他士業  ○自営○会社員  [  ]名

8.     上記外職業  ○自営○会社員  [  ]名

9.       無職        [  ]名

     マンション管理士がまだ専業として成り立ちにくいこと、さらにどの業際が最も興味を占めいているのかは管理士のこれからや、団体の性向を考える意味においても重要なことと考え、現在の職業を質問した。最も多いのが宅建業で業際外からの参入が66名見られた。

     これらは、数少ないデーターではあるが、マンションに欠く事のできない大規模修繕工事に関わる建築士等の技術系が以外に少ない。外壁塗替え等の修繕が未だに営繕仕事というイメージなのか、ストックの健全な維持活動にはあまり関心を示していない結果となった。一方、行政書士は管理組合の法人化手続き等、新しい業務への意気込みが読み取れる。

 

-3-8. 正会員の入会動機

正会員の入会動機として最も多いものを選択下さい。

自己啓発 ○ボランティア活動 ○専業・兼業へのスキルアップ ○仕事の拡充

図−6 入会の動機 会単位

この質問への回答は必ずしも団体の意見を集約したものではないと思われるが、回答者が概ね団体の役員であることから、団体の主流意見として捉えた。また、図−7は第1回目のマンション管理士誕生後の行われたものであるが、受受験動機で起業等、業の確立を目指す者ははまだ少数であるとの報告である。管理組合の維持管理への関心の高まりと共に、組織を背景にした市場開拓の機運が芽生えてきたことが伺える。

以下の図は国土交通省 平成14年6月21日のアンケート結果である。

(管理士活用方策検討会報告書より抜粋)

 

 

     会の運営はNPOに非常に近いスタイルを採っている団体が多く、定款・倫理規定といったルール創りが回答により明らかになったが、協同組合のような組織体はまだない。尚、410日時点において有限責任による中間法人化を目指す団体ができたことを補足する。

 

W-貴団体のルールづくりについてお尋ねします。

-4-1. 定款や規約の有無     ○あり ○なし

有効回答数14団体の全てがありとしていた。

 

    上記の設立後の修正  ○あり ○なし

ありの場合はその理由を端的に [                            ]

一部に現状に合わせてという修正ありがあった。

現状に合わせてというのは会の方向性や会員の増加に伴なう変更である。

 

-4-2. 倫理規定の有無       ○あり ○なし

有効回答数14団体の内、12団体がありとし、2団体がないと答えた。

    上記の設立後の修正  ○あり ○なし

ありの場合はその理由を端的に [                            ]

 

 

X-貴団体の会計についてお尋ねします。

-5-1. 会計方式 ○企業会計型 ○組合会計型 ○定めていない

     全ての団体で組合会計を導入していた。

 

-5-2. 前年度決算額 収入[ ]千円 支出[ ]千円 繰越金[  ]千円

   本年度予算額 収入[ ]千円 支出[ ]千円 繰越金[  ]千円

-5-3. 収入内訳 会費等[ ]千円 事業[ ]千円 寄付金[ ]千円 他収入[ ]千円

-5-4. 支出内訳 賃料等[ ]千円 人件費[ ]千円 事業[ ]千円 他支出[ ]千円

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

調査時点での会員数22名の団体データー

収入

会費

805

 

事業

1060

 

寄付

0

 

他収入

0

 

1865

支出

賃料

0

 

人件費

0

 

事業

870

 

他支出

930

 

1800

 

収支計

65

 

 

-5-5. 不足の場合の措置  ○その都度徴収 ○借入 ○規定なし(予算枠内で運営を厳守する)

不足の場合の措置については規定なしが大半をしめ、予算内での運用を守っているようだ。任意団体としての借入れ、個人からの都度、徴収が現実的でにとの認識が現れた結果となっている。

 

-5-6. 酬規定の有無 ○あり ○なし

報酬規定があるした団体4団体。なしとした団体9団体及び無回答であった。

 

ありとお答え頂いた方は規定の内容について全てチェックして下さい。

-5-7. 報酬規定の内容

     執行部の人件費支出を規定している □セミナー等の相談員・講師の人件費支出

     交通費や燃料費等人件費以外の必要経費 □その他

 

※報酬規定の内訳は交通費等の実費、会員外講師の費用となっており、執行部の人件費等は計上されていないのが実態となった。

 

-5-8. 会費等の額

・入会金 ありの場合はその額      ・年会費 ありの場合はその額

正会員  ○あり[ ]千円 ○なし    正会員  ○あり[ ]千円 ○なし

準会員  ○あり[ ]千円 ○なし    準会員  ○あり[ ]千円 ○なし

賛助会員 ○あり[ ]千円 ○なし    賛助会員 ○あり[ ]千円 ○なし

 

※入会金平均で8.5千円、年会費平均12千円という内容で、殆どの団体で運営費に苦しんでいるのが実態だ。

 

-5-9. 正会員の会費について

運営に必要と思われる会費の月額をお答え下さい。

     500円 ○1000円 ○1500円 ○2000円 ○3000円 ○5000円

※適当と思われる年会費を調査したところ16.6千円という結果であった。

 

Y-貴団体の運営等についてお尋ねします。

-6-1. 事務所について

     会の事務所はありますか ○あり ○なし

回答の15団体が事務所をありと答えた。

 

ありとお答え頂いた方へ

その事務所は ○自己所有 ○賃貸 ○同居

 

 

なしとお答え頂いた方へ

会員相互の連絡方法は ○E-mail ○電話・FAX ○定期的な会合

事務所は必要と思いますか? ○必要 ○不要 ○どちらともいえない

 

-6-2. 事務局について

     事務局員は常駐していますか? ○常駐 ○定期的に常駐 ○非常駐

 

     以上から多くは会員事務所を事務局に兼用しており、事務局員も本業の傍らという様子が俯瞰できる。

 

-6-3. 理事会等の開催頻度

・理事会(執行部)の開催頻度は?

頻繁 ○月1回程度 ○隔月程度 ○四半期程度 ○半期程度 ○年1回程度

 

 

 

Z-貴団体の活動等についてお尋ねします。

-7-1. 内部研修等の実施  ○あり ○なし

ありと答えた団体数13団体。なしと答えた団体数1団体、無回答1団体。

 

ありとお答え頂いた方へ 具体的にどのような研修をどの程度(頻度)行っていますか?

[                           ] 

研修内容はスキルアップが大半をしめた。

 

-7-2. 対外的研修等の実施 (セミナー・相談会等も含む)

        ○行っていない

     定期的に開催  年[  ]回程度 昨年度実績[  ]回 今年度実績[  ]回

     不定期的に開催 年[  ]回程度 昨年度実績[  ]回 今年度実績[  ]回

      

※管理組合等外部に対しての活動の有無、理事会、内部研修の他に管理組合宛のセミナー開催の程度を質問した。当然ながら、団体規模の大小に比例している。

※当グラフは各団体の期末を考慮に入れていないので、本年10月時点から期末までの回数を含んでいない。しかしながら、過年度より活動低下していることは明白で、会員数の推移が増加傾向とは一致していないことが読み取れる。

過年度の外部へのアプローチが会員増加に繋がったものの、理事会や内部研修の機会が増大し外部への活動が低下したと考えて良いと思われる。

 

   ・相談について

       現在までの相談件数[  ]件  月平均の相談件数[  ]件

       業務に繋がった件数[  ]件  報酬対価総額[  ]円  かかった人工数[  ]人

 

※管理組合からの問合せ件数について質問であるが、当数値は有効な団体15 会員数700名の総計。

     相談件数の設立時からの累計 665件  

月平均            61

以上から明らかなように過年度累計でも1件/人程度の相談でしかなく、さらに業務に繋がったという件数はまことにささやかな数値である。

さらに重要なのは問い12では日給8.5千円、タイムチャージにして1000円という結果である。

尚、受注のきっかけはホームページ、行政機関からの紹介、DMであった。詳細は省く。

 

   ・来られた方のきっかけ

     HP等の告知を見て ○DMまどの送付 ○マン管センター

     行政の案内や紹介  ○他の管理組合等の紹介や斡旋

 

-7-3. アフターフォロー 対外的研修等の実施を行っている方のみお答え下さい。

相談会などに来られたユーザーに対して相談後のフォローは行っていますか?

     行っている ○行っていない

ほとんが行っていると回答した。

 

相談後のフォローを行っている方のみお答え下さい。

・それは有料ですか無料ですか? ○有料 ○無料 ○事案による

 

※無料が25%、事案によるが75%、有料の回答はなかった。

 

・責務についてお伺いします。

     回答その他の業務は個人に帰すると考えている。

     団体が連帯した責任を負うべきと考えている。

     事案によりその都度検討する。

 

※個人に帰属するが3団体。会が連帯するが2団体。事案により都度検討が8団体及び無回答であった。

 

-7-4. ネットワーク

会員外の他専門家事務所との実務上の連携を組織化していますか?

     行っている ○行っていない

 

行っていると答えた団体6団体。なしと答えた団体が4団体、不要と答えた団体1及び無回答であった。

 

行っている方のみお答え下さい。組織化されている事務所をチェックして下さい。

□弁護士 □司法書士 □税理士 □ファイナンシャルプランナー □建築士 □その他

回答は複数回答である。これも必然的に大きな団体がより広範囲な連携を保っている。

 

行っていない方のみお答え下さい。

連携を必要と感じますか? ○必要と思う ○思わない ○不明

 

行っていない団体すべてが必要と答えた

 

必要と思う方のみお答え下さい。最も希望する職能はどれですか?

     弁護士 ○司法書士 ○税理士 ○ファイナンシャルプランナー ○建築士 ○その他

 

※弁護士、建築士の2職能との実務連携を必要としている。マンションの維持管理において滞納や法的措置、瑕疵や大規模修繕工事が管理組合の悩みであることが忠実に反映された格好となった。

 

7-5. 定期刊行物 定期的な刊行物についてお尋ねします。

1.     会員向け刊行物を発行している。   ○行っている ○行っていない 年[  ]回程度

2.     管理組合向け刊行物を発行している。 ○行っている ○行っていない 年[&